ひげ爺の今は〇〇となりにけり。

初期の老々介護日誌から、思い出の記、艶笑小咄、別サイトで歴史情話など掲載

歴史・小説のブログ記事

歴史・小説(ムラゴンブログ全体)
  • ブログは呟きなんだな

    2022.12.14  今日は昼、めったに食べない温か蕎麦にした。 信州信濃の蕎麦よりも、 わたしゃあなたのそばがいい。 と言いながら、食べる蕎麦の楽しさよ スーパーで買い、ソバをゆでて、 昨夜の残りのほうれん草を乗せて、かき揚げ天ぷらも贅沢に、 ビールを最初から、350×2、用意して、 まだまだ... 続きをみる

  • 世間知らずはお目出度い、自分の方だった。

    2021.06.21 20代の半ば、四国遍路横峯寺から石鎚山に登り、疲労困憊して家に帰り、死んだようになって横たわっていた。 「白目が黄色になっている」と指摘されて、倉敷の市民病院の診察を受けると、即刻、急性肝炎でその日のうちに入院、体中が黄疸で着ている寝巻がまっ黄色になった。 大人数の囲いも無い... 続きをみる

  • そう考えて、朝夕の線香を欠かさないでいる

    2021.06.20 小川洋子の「博士の愛した数式」を読んでいる。 いつどんな場合でも、博士が私たちに求めるのは正解だけではなかった。 何も答えられずに黙りこくってしまうより、苦し紛れに突拍子もない間違いを犯した時の方が、むしろ喜んだ。 そこから元々の問題をしのぐ新たな問題が発生すると、尚一層喜ん... 続きをみる

  • 人の営為など知りません、ジュエに救われている

    2021.06.19 いろんな用事・雑務に追われている。 その中に、役所の手続きというものがある。 これは残された者から、故人を想う時間を省いて、他の事に振り向けさせる、意外な妙法であるのかもしれない。 24時間、亡き者のことを想って、崩れていけるものでもない。 通夜、二日、三日と経ち、早や、初七... 続きをみる

  • 離れたところから二人のベクトルが交差した

    2021.06.18 汗を掻きながら、くたくたに一心に歩いたことで、頭の中に目的物以外の何も消えていた。 40年前の記憶しか残っていない。 yahoo地図を印刷して、テーブルの上に置いていたA4用紙を持ってくるのを忘れた、が、武蔵小金井駅からの方角は分かっている。 駅を背に、北北西に進路をとれ、だ... 続きをみる

  • 妻ロスの、悼みだろう

    2021.06.17 パソコンに向かって頭を使うのもいいが、それだけだと心身に滞りができる。 月曜日に打ったコロナワクチン接種のせいか、左肩に少々のコリがあった。 それを押して、病院に妻の残留物を引き取りに行ったので、思惟にムリをさせてしまった。 きのうは終日、ぼんやりとしていた。 妻のことだけを... 続きをみる

  • 涙雨ならぬ洗雨が降っていた

    2021.06.14 式が終えて外に出ると、涙雨ならぬ洗雨が降っていた。 葬儀は市営斎場で行った。 子供たちと一緒にタクシーに乗り、時間前にかなり早く着くと、すでに大阪の兄弟たちは全員そろって待っていた。 皆、後期高齢者になるが、肉体的に自由業で鍛えているせいか、酒・ゴルフと闊達な人たちだ。 82... 続きをみる

  • 抜けるような青空には、突然の夕立の予感

    2021.06.10 月曜日に術後の説明を受けたばかりなのに、水曜日も夕方、整形の医師から電話があった。 ――熱が9度近くあり、呼吸も少し荒い、元々、肺炎が底に残っているので、また出てきている、痰を取り除いて、抗生物質を変えてみます― そのような電話を貰ったのは初めてのような気がする。 2年前の左... 続きをみる

  • 遊びをせんとや生まれけむ

    2021.06.09 遊びをせんとや生まれけむ、中世に流行った今様の謡いです。 中高の頃の、歴史か古典かで学んだ記憶があります。 テレビでもやっていた。 松山ケンイチの清盛 松田翔太の後白河天皇 伊東四朗の白河法皇、 どちらかといえば、年齢的にも顔相的にも、伊東法皇になる。 貴族の真似をしようと考... 続きをみる

  • 電脳に人脳が勝った!

    2021.06.08 何か気分に、まったく色艶がなくなってしまった。 老人性うつに、罹ってしまったのかもしれない。 張り合いが無い、やり甲斐も無い。 白々しく、空々しい、毎日になってしまった。 そんな中で、何かに噛みつく材料はないかと探していたら、有った。 考えれば、その日から、変調になっている。... 続きをみる

  • 何か遺そうと立派な装丁の自費本を10冊ほど印刷

    2021.06.07 昨夜は妻から5日ぶりの電話があった。 側で看護士が手助けしているようで、はさむ声も聞こえた。 こちらから電話するのは、まだ早いと手控えていた。 アプト手術した日の次の火曜日にかかってきた電話では、何を話しているのか要領を得なかった。 アプトに覚醒して、うろたえているというので... 続きをみる

  • 頭が疲れているので、ロクなことしか思い浮かばない

    2021.06.06 朝一番に、昨日のブログの修正削除をした。 時間をかけて、一人一人重複しないように書いたものが、一瞬に掻き消されたのには、やはり力が抜けた。 代わりに添えた文章は、俵長者とかネズミの恩返しとかの童話の原型であったように記憶しているが、ウロ覚えのまま書いたので信頼はおけない。 内... 続きをみる

  • 多種多様のブログが、すべて無料で読める

    2021.06.05 昨日は雨で、退屈な金曜日(毎日が日曜日)していたら、みんな読み応えあるブログばかりで楽しかった。 おかげで、屈託もなく、心の洗濯ができた。 あくまで文を主としている、読者登録の方たちのみ、昨日一日の記事にしぼったので、洩れた方はあしからず、時系列順に並べた、ファン感想文です。... 続きをみる

  • 夫婦は、元は他人だが、長年培って、兄弟よりも濃い関係

    2021.06.04 宅急便でメロンが届けられて、困ったことになった。 大阪の妻の姉から、時候の挨拶で送られてきたものである。 口にしなくても美味しい、メロンをもらって、困ったはないが、しかし、弱った。 お礼の電話をしなければならない。 妻のことを話題にしないわけにはいかない。 「スーの状態はどう... 続きをみる

  • 「鏡の中の、某」

    2021.06.03 4年ほど前の創作ノートが、パソコンに残っていた。 それを読むと、あれこれ周辺の整理もついたそのころから、本気で余生を創作に捧げようとしていたのがわかる。 自分の出発点、モチーフであるので、この場を借りて老爺の道しるべとしたい。 誰にでも大なり小なり有る、虎か馬か、と素直に言わ... 続きをみる

  • 家族のために生き延びるアプトを選んだ

    2021.06.02 自分の事ではないから、その時の感想があるわけではない。 歯の抜歯で、歯肉に麻酔をかけられた、針を刺されたチクリとした痛みと、周辺のしびれの感覚は残っている。 それのもっと大きな感覚だろうか。 全身麻酔ではない。 半身麻酔と聞いている。 アプトamputa切断の痛みは感じないだ... 続きをみる

  • 土の色、土の匂い、それは即ち、人の色、人の匂い、

    2021.05.31 日曜日は一日、田夫になって過ごした。 といっても、田や畑があるわけではない。 庭の一画、プランターに植えた、トマト、キュウリ、ナス、サヤエンドウなどの手入れ。 花壇の、咲き終わった草花の枯れを取り除き、新しい芽を促す、細かな作業。 花は咲いたらそれで終わりと考えていたら、古き... 続きをみる

  • 当人にとって、イノチと同等の覚悟

    2021.05.27 大学病院の担当医師から血液検査結果の報告があり、やはりCRPが下がっていない、整形の医師とも相談して、血管一本で足の治療を続けるのは今後とも難しい、ついてはアプト切断の手術方向に移りたいがそれでよろしいか、と。 妻に対しての問診確認事項に電話応答で済ませ、土曜日の子供たちを連... 続きをみる

  • この日は数行読んだだけで、眠くなった。

    2021.04.10 昨日は病棟担当医師から、今後の治療方針の説明を受けた。 さすがに病棟内に入る許可が下りて、面談室での対面だった。 妻が電話口で叫んだように、結論から言うと、足を落とす、ことになるかもしれない。 三本の動脈のうち二本が詰まっていて、このままだと壊死になる。 下肢動脈超音波検査報... 続きをみる

  • 自然体の、頑強な老婆の貌

    2021.04.04 妻を見ていて、感じることがある。 肉体の老化は仕方がない。 これは、生きとし生ける物、だれにも平等にやって来る。 誰もそれから逃れることはできない。 善行を積んだので、あなたは老化を免除します、という大岡裁きはない。 悪行を重ねたので、あなたは老化を早めます、という閻魔裁きも... 続きをみる

  • 新しい命を授かったようで嬉しい

    2021.02.25 昨日はリハの療養士がまだ終えていない間に家を出て、ドコモショップに向かった。 ずっと若い女の子が来ていたが、体調を崩したとか(つわり?)で先週から背の高いイケメン先生が代わりにやって来ている。 妻の話では、スポーツマン、バスケの選手だったとかで、中々の好青年だ。 リハも整体だ... 続きをみる

  • 新しいことに挑戦してみよう

    2021.02.24  少し、新しいことに挑戦してみようと考え、スマホを購入することにした。 普段、電話とメールのみの利用だから、いわゆるガラケーで十分の世界。 そこにスマホというものを加える。 テレビなどで視る便利なものの大部分は、スマホから発出している。 それなくても生活できるが、それあると別... 続きをみる

  • 「希望」という名のあなたをたずねて

    2021.02.23 すべてが順調に行っている時は、くよくよする暇もない。 ふとした折に、突然に、もの寂しさを感じる。 年頭の賀状に、旧来の友人たちにWEB「鳥に化る」の開設を知らせた。 見てもらいたい、読んでもらいたい、の一念からである。 彼らが一番、都之隠士tunoinshiの本性を知っている... 続きをみる

  • 身も心も虫干しの一日

    2021.02.22 あまりの好天に、庭の鉢植えの土返し、水槽の金魚の苔取り・フィルター交換に気を散じることにした。 介護タクシーに乗る時に、玄関先に設置している彩りの小花がどれもみすぼらしくなっており、妻にそれを指摘されて、パンジーなど新たに6株購入した。 植木や草花は妻の趣味だったが、年経るに... 続きをみる

  • 隣人のためではなく自分のためにも

    2021.02.21 この家に住んで24年、となりは長い間ずっと畑地で、川沿いの遊歩道を歩く老若男女、犬の散歩・ジョギング・サイクリング、と人の営みの姿を眺めることができた。 しかし、とうとうその贅沢は失われて、昨年の夏に宅地に造成され、見る間に新築の家がいくつも建った。 庭からも、二階の窓からも... 続きをみる

  • 痰が出ないとかえって心配になる?

    2021.02.20 昨日は病院に行く日であわただしく、その他、ややお疲れモードでパソコンに向かう気持が薄れていた。 そんなときに出て来る日誌は愚痴ばかりを書き連ねるに決まっている。 一日休んだために気分もリフレッシュ。 ちなみにこの日誌は早朝に目覚めたとき、二階のノートパソコンで書いています。 ... 続きをみる

  • 前垂れは我が家の食事マナー

    2021.02.18 夕食を作っていると、何か声を出している。 ワカメスープと鶏肉を細かく切ってフライパンで焼いている忙しい時に、言う事ではないのに、そこまで頭がまわらない。 「ああ、あれ下さい!」 言葉には出て来ないが、テーブルに向かって待っているので、前垂れを要求しているのだとわかる。 最近は... 続きをみる

  • 遊びをせんとや生まれけん

    2021.02.17 妻の状態を専門医から認知症の症状ですと言われたわけではない。 2年も前、大学病院を退院するときに、状況判断のような問診のペーパーを広げられて、各種の項目にチェックされて、その一つ一つの受け応えに妻がスムーズに即答できないのを知った。 側で視ながら、高齢者の健忘症とはちがう、異... 続きをみる

  • 酒は百薬の長、雨の中、傘を差して弁当を買いに

    2021.02.16 足の甲の張れと赤味は見た目、変化は感じられない。 朝の起床時に「痛い」と訴えていたが、日中ほとんど気にならない痛みなのか、そのことが話題になることはなくなった。 昼の用意をしなければならないが、麺類を切らしていて口に入れる適当な食物がない。 「焼き飯でも作ろうか」と問うと「そ... 続きをみる

  • 人格否定しないで!

    2021.02.15 昨日はバレンタインデーとかで、娘からヨックモック菓子が届けられて、そのお礼電話をしたのに、夕方、妻がケイタイを取り出して、どこかに繋ごうとしている。 前夜の地震が心配で、娘に様子を尋ねようとしているのだ。 「お菓子のお礼で声を聞いたばかりではないか」 「地震のことを話したいの... 続きをみる

  • 今日はバレンタインデー、らしい。

    2021.02.14 寝入りばなに、何か大きな揺れを感じて飛び起きた。 時刻を見ると23時08分、しばらく止む様子がなく揺れが続いた。 これは大きな地震だとわかり、急いで階下の妻の元に走った。 薄暗がりの中で、静かに寝ている。 あの揺れに気づかなかったのかと顔を覗き込むと、光るものが見えた。 「大... 続きをみる

  • なぜ? は赤ん坊への知恵がえり

    2021.02.13 病院で予約時間が過ぎても、診察の順番の受付番号がなかなか表示されないのに、我慢が切れそうになることがある。 一定の間隔で番号が切り替わっていると、呼ばれる時間が近づいていると安心できますが、表示された番号がまったく動かなくなって久しいと、段々苛々してくる。 前の人に時間がかか... 続きをみる

  • 眠れない時は煎餅を齧る

    2021.02.09 妻が「監察医朝顔」というテレビを見ている間に風呂に入る。 夜10時には就寝させるために、その前に風呂に入っておくというわけだ。 今年の冬は「旅の宿」という入浴剤を見つけて、各地の温泉地巡りをしているつもりになっている。 格別温泉に行きたいという欲求があるわけではないが、テレビ... 続きをみる

  • 足の痛みは頭に適度な刺激

    2021.02.08 起床時に足の甲の腫れが引いていて、皺ができているようなのを話すと喜んでいたが、それには足首に枕を敷いて浮かせて寝かせたせいもあったかもしれない。 しかし、ベッドからの移動、車いすに乗せてテーブルに向き合うなり、 「足が痛い」という。 「そうか。腫れは引いているのに別の痛みかな... 続きをみる

  • 麒麟がくる

    2021.02.07 いよいよ今夜、討ち入りですね。 毎年、この大河ドラマあるゆえに、民放はNHKとの格差を詰められないでいる。 スポンサーは受信料ほどの潤沢な予算を組ませてくれないからでしょう。 というより、安い?と聞くNHKギャラでも出演したいと思う、役者さんの欲求の方が強いからでしょう。 紅... 続きをみる

  • ナイスキャッチ!!

    2021.02.06 新しくミノマイシンという薬が朝夕に処方された。 細菌をやっつけると説明書にある。 あきれるほど沢山の、多種多様のクスリを飲むものだといつも感心する。 薬カレンダーのポケットの日曜日から始まり、朝・昼・夕と空になって行き、土曜日の夜にはきれいになくなる。 服薬を忘れないために、... 続きをみる

  • 老いたりとはいえ妻にも女のプライド

    2021.02.02 昨日、月曜日は午前中に入浴カーがやって来る日。 運転手と看護士とヘルパーの3名でやって来る。 身体を伸ばしてすっぽりはまる、大きなプラスティック製の浴槽が床に置かれ、外水道に繋がれたホースの水が車内のどこかを通過して来るほぼ瞬時に沸いた湯水が溜められて、そこまでに体調を測り、... 続きをみる