ひげ爺の今は〇〇となりにけり。

初期の老々介護日誌から、思い出の記、艶笑小咄、別サイトで歴史情話など掲載

2021年1月のブログ記事

  • 口から悪霊が飛び出して来る

    2021.01.31 朝一番のうがいの後、爽健美茶を飲んでいる時、大きく咳き込んだと思ったら、実に大きな痰のかたまりを吐き出した。 大げさに言えば、ホラー映画で口から悪霊が飛び出して来る、そんな瞬間を見た思いだった。 痰は四六時中からんでいて、ゲエッゲエッと云いながら出そうとして中々うまく吐き出せ... 続きをみる

  • 夫婦の有り様について

    2021.01.29 昨日は、いずれ介護施設に預けることを考えて、特養ホームやら介護サービス付老人ホームやらを検索して、ついになんと、熱海・伊東あたりのホームに辿り着いた。 さらに探して、浜名湖あたりのホームも見つけて、資料請求までした。 今朝になり、いつものルーティン、起床から食事・歯磨き・服薬... 続きをみる

  • 街にはいろんな色彩がある。

    2021.01.28 昨夜は何も考えず、よく眠れた。 街に出かけて、日頃の鬱屈を発散できたからだろう。 街にはいろんな色彩がある。 それにいっとき染まるのもまた老後の過ごし方の一つだ。 しかし、妻の自宅介護をそれほど苦痛に思っているわけではない。 仕方がない、と諦めているわけでもない。 いろんな老... 続きをみる

  • 自分探しの旅

    21.01.27 今日は週に一度の、昼間の時間をのんびり使える日です。 9時、12時、15時、と3回介護ヘルパーがやって来ます。 予報通りの雨模様の水曜日。 現在の自分はどこに居るのか、それを探しに街に出かけます。 考えれば、若い時から自分探しの旅をずっとしていたような気がする。 多くは一人で旅を... 続きをみる

  • 遠くを見る目は何想う

    2021.01.26 テレビをよく見ます。 妻はすることがないので、朝食の時間が終わると車いすに乗ったまま、たいていテレビのお守をしています。 正面のガラス越しに、毎日のようにやって来る、庭の木々(5本ほど)の合間に飛び交う、メジロ・シジュウカラ・ムクドリ・ヒヨドリなど見つけると声を上げて気を紛ら... 続きをみる

  • くずきりがどこにもない!

    2021.01.25 毎日の夕食メニューで悩んでいる。 朝は決まってパン・牛乳・コーヒー・バナナ・ヨーグルトで365日飽きないし、昼もうどん・ラーメンなどで済ますので苦労しない。 夕食のみ、何か作ろうと考えて、結局この日は冬の定番、鍋物、トリ鍋に決めた。 豆腐と白菜など材料に特別目新しいものはない... 続きをみる

  • 連続と不連続

    2021.01.24-2 雪の予報が外れて、空が明るくなってきた。 天候は雨・雪・晴、など不連続が許されますが、人の生はこの世に産まれ落ちてより連続の連続です。 一度でも途切れたら、それは人の死となって、永遠の永劫です。 人は死んだら何処へ行くか。 そんな禅問答がときどき交わされますが、あれは難し... 続きをみる

  • 行方不明者のお知らせと発見のお願い

    2021.01.24 住んでいる所が、昔の武蔵国と相模国の境になるので、それで境川とも呼ばれているのですが、どちらもの市民放送が聞こえてくる。 以前はよく行方不明者のお知らせと発見のお願いの拡声器が流れて来ていたような気がするのですが、最近はめっきり減ったように思います。 コロナで、行方不明者にな... 続きをみる

  • 奴、の悲しみー明朝は雪景色なのかな、

    2021.01.23-2  雨の日は気圧の関係なのか、ずいぶんとリューマチの痛みを訴えていたが、50年かけて終焉期を迎えたのか、近頃はその訴えは少なくなった。 ネットで調べたらすぐ出て来る、手首はスワン型、手指は変形して物を掴むのに不自由の極み、身長は20センチ近く縮んだ。 昔は160センチほどの... 続きをみる

  • ドキドキの未来を―旅に病んで夢は化け野を

    2021.01.23 未来を描けなくなると、つい愚痴っぽくなる。 今現在の愚痴の対象は、若かりし頃に共に研鑚したつもりだった文学仲間たちが、同じような老齢となって、他人の事にまで構い回らなくなったことだ。 それが当たり前であると分かっているが、一抹の寂しさはある。 年に一度の年賀状の交換だけではい... 続きをみる

  • ミイラ取りがミイラに

    2021.01.22-2 まあ、日誌ですから軽い気持ちで書けばいいのですが、つい見てくれている人が居ると思うと、善いところを見せようとして、力が入るものですね。 昼の食事が終わったとたんに、妻が、今夜はお好み焼きを食べたいというので、早速に材料をそろえて今夜のメニューは関西風お好み焼きです。 粉・... 続きをみる

  • 我が家は桃源郷?

    2021.01.22 いろんな言われ方をされますが、代表的なのはよく耳にするアルツハイマー型認知症でしょう。 昔はただのボケの一言で済まされ、実際「困った爺さんだ、困った婆さんだ」と言われながら、それでも寿命が尽きるまで生きて死んだ。 そこにどんな薄情も厚情もない。 なにしろ、そう思われている本人... 続きをみる

  • 紙おむつを付けて見た!

    2021.01.21-2  午前中の投稿で、芥川賞の話をして、午後の投稿で、紙おむつ装着の話をするのは、決してふざけているのではありません。 毎日、就寝する前に、妻の背と下部にクリームを塗る。 ヘルパーも塗っているみたいだが、一日紙おむつをしているので、どうしてもギャザーの部分が締め付けられ、擦れ... 続きをみる

  • 芥川賞に決定しました‼

    2021.01.21 昨日夕方のニュース番組で、芥川賞・直木賞の発表があった。 昔は、……歳を取ったのですべてが昔話になってしまって、反省するところです。 村上龍の「かぎりなく透明に近いブルー」あたりがほぼ同時進行の関心事であったので、仲間たちと騒いだものですが、現在はまったく作家の名前を知らない... 続きをみる

  • 映画ー欲望

    021.01.20-2 あまりに天気がいいので、自転車に乗ってぶらり市内中央部に出かけてみた。 全国区となった相模宇宙研、博物館あたりに向かって行ったが、いずれもコロナの自粛要請で臨時休館となっていた。 近くの公園でしばらく写真を撮って遊んだ。 木々と青い空とまばらな人影に、たしかに心は洗われた。... 続きをみる

  • 起き抜けに声がする

    2021.01.20 昨夜は寝つきが悪くて、幾度も目覚めて、そのつど時間を見るので、結局寝不足感が否めないまま朝になった。 階下に降り、顔を洗っていると、なにやら呻きのような叫び声が聞こえる。 7時前であったが、いつもなら6時半には降りて来て暖房のスイッチを入れたり、先に一人食事を済ませて雨戸を開... 続きをみる

  • 悲しいニュース

    2021.01.19-2 テレビで報じていたこと。 ヘルパーが訪問したら90代の主婦が動かなくなっている、との通報があった。 同居する60代の息子が殺したと話し、さらに90代の父親も死んでいるのが見つかった。 それ以上の事は分からないが、これは息子の嘱託殺人であるに違いない。 周囲が何を言おうと、... 続きをみる

  • 介護度5の居宅サービス内容

    2021.01.19  ニーズ  自分で起きて日常動作をすることは困難ですが、介助を受けて自宅で過ごしたい。 長期目標  自宅で介助を受けて生活行為が行える。 短期目標  離床して過ごすことができる。  自宅で入浴することができる。  排泄の介助を受けて気持ち良く過ごせる。 サービス内容  特殊寝... 続きをみる

  • 会話のないのは寂しい

    2021.01.18 お互いに背を向けているのではない。なにかにつけて呼び合っている、その中身が漫才の掛け合いのようなものになっている。 鼻に酸素吸入のカニューレが取り付けてあるためか、声がかすれて、弱弱しい。 どうかすると独り言に聞こえる。 普通に話したのでは、耳が遠くなった妻には届かなくなって... 続きをみる

  • 執着は終着?

    2021.01.17 ある部分については実に強い粘着心を見せる。 ベッドから起して、パジャマの上からベストを着せる。 衣類の着脱は、今や完全に自力では叶わないことの一つになっている。 元々がリュウマチで関節に痛みが有るので、腕の曲げ伸ばしに苦労する。 袖に腕を通すのは、片方は伸ばしたままでできるが... 続きをみる

  • しず心なく花の散るらん

    2021.01.16 最近、気持ちが静かに落ち着いているということがない。 何ということなく、ざわついている。 しず心なく花の散るらん しずには、鎮める、静かな、沈む、などの字を当てる。 心なく、と否定しているので、邪な、意味もあるか。 邪心なく花の散るらん とてもそのような境地にはなれそうにない... 続きをみる

  • コロナ注意報

    2021.01.15 在宅クリニックの医師から、コロナの注意が有り、介護・看護などの外部者と接触するときには、自宅でのマスク着用をすすめられた。 妙な世の中になった。 家にあって、全員がマスクをして、会話している。 いつも思うことだが、人間の顔の半分を覆ってしまうと、誰だか区別がつかなくなる。 眼... 続きをみる

  • シックスセンス?

    2021.01.13 シックスセンス? どこかが悪いわけでもない、具体的な何が欲しいわけでもない、ただ何かメランコリーのような浮かない気分というものがあって、それを妻に勘付かれたようだ。 「雪が降るというのに出かけなくてもいいのに」 「寒い日に何も出かけなくてもいいのに」 「雪はパラパラ降っただけ... 続きをみる

  • 水道管が凍っていた

    2021.01.11 今朝は、今年初めて庭先の水道管が凍っていた。 しばらくゆるめていたら、徐々に押し出されて、一気に噴出した。 これと似た現象が、時々、妻にも起こる。 「何か変だ」というので、尿管を見ると管がねじれて、尿の流れがストップしている。 最初の時はそれがわからず、お腹も膨らんでいるよう... 続きをみる

  • 30万回のありがとう

    若い時分から、近所のママ友たちとの会話に「ありがとう」が何十回となく交わされていた。 歩くスピードを合わせてもらい「ありがとう」、重い荷物を持ってもらい「ありがとう」、赤ん坊のおしめを交換するのを手伝ってもらい「ありがとう」、その日一日「ありがとう」が口から出る。 家でも「ありがとう」は幾度か繰り... 続きをみる

  • 柳町婦人に一目ぼれ

    2021.01.09 シャキシャキの江戸っ娘というわけでもなく、上方産まれだということは訛りでわかる、動作がややゆったりしているのは、育った環境がそうさせているのだろうと思っていた。 こちらは不摂生な独り暮らしから急性肝炎になって入院、小金井の小さなM診療所で知り合ったのが、リュウマチで名医が居る... 続きをみる

  • 抗生物質の効果は素晴らしい

    2021.01.08 赤味はまだあるが、足の甲の腫れが少し退いて来た。 通常の訪問診療日は来週の火曜日だったので、そこまで放置していると悪化したかもしれないと思い、臨時に来てもらって大助かりだ。 2年前までは自家用車に本人と車いすを積んで病院まで出かけていたが、現在はその方法が取れなくなったので介... 続きをみる

  • 蜂窩織炎になったかも…

    2021.01.07 昨日はリハの療養士がくる直前になって「足が痛い」と言うので見ると、足首から先の方がパンパンに腫れてふくらんでいるのに気づいた。 そこから一日バタバタして、街に出かけるどころではなくなってしまった。 何処へ行くという予定もなかったので、看護士、在宅クリニックと連絡し合って、午前... 続きをみる

  • 食事のあとの歯磨き・顔拭き・薬…

    2021.01.06 食べ終わった食器類を流しに運んで行き、じっと待っている妻の用事から始める。 このときの姿勢がまだカーテンを開いていない窓に向かって、車いすの背に凭れてまんじりともしていない横顔であるのに、何ということはないが、何ということでもあるように見える朝の景色ではある。 習慣であるので... 続きをみる

  • 反省

    2021.01.05 日誌の書き手の心理状態が不穏だと、つい愚痴を洩らすようになる。 最良の(神)の恩寵・天の慈悲、などという言葉遊びをしてはならなかった。 (神)とわざわざカッコでくくったのは、神、のままだと絵に出てくる神様の姿になるから。 あんな神に頼ったと思われては、いかにも心外だからです。... 続きをみる

  • パンにバターを塗る

    2021.01.04 痰を出そうとして咳き込むので、部屋はまだ寒いが、起して車いすに移動させる。 テーブルの前に連れて行き、そこでまず目薬を差してやり、うがいをさせてから朝食の準備ができるまで待たせる。 まだパンは焼けていないし、コーヒーもでき上がらないのに、決まってパンに塗るバターを急いで要求す... 続きをみる

  • 投薬カレンダーに薬が並んでいないことを指摘される

    2021.01.03 朝食の後に薬を飲もうとして、薬がないのに気づき、笑っている。 すぐにカレンダー袋に入れて、今朝の分を取り出し、封を切ってテーブルの上に並べる。 医師に処方してもらった、現在の薬は以下の通り。 イーケープラ錠500mg  朝・夕 プレドニン錠5mg  朝・昼.夕 ビソプロソール... 続きをみる

  • よく笑うようになった

    2021.01.02 箸が転んでもおかしい年頃、という言葉がある。あれは本当の事だ。 少女の思春期ではないが、老年期にもその現象は起こるものらしい。 年末に、「煮しめの作り方」をネットから拾って、作った煮しめを妻に見せた時のことだ。 「よくできている」とも「一口食べてみたい」とも言わないが、目を輝... 続きをみる