ひげ爺の今は〇〇となりにけり。

初期の老々介護日誌から、思い出の記、艶笑小咄、別サイトで歴史情話など掲載

酒は百薬の長、雨の中、傘を差して弁当を買いに

2021.02.16 足の甲の張れと赤味は見た目、変化は感じられない。
朝の起床時に「痛い」と訴えていたが、日中ほとんど気にならない痛みなのか、そのことが話題になることはなくなった。
昼の用意をしなければならないが、麺類を切らしていて口に入れる適当な食物がない。
「焼き飯でも作ろうか」と問うと「それでいい」になった。
偶々、病気で寝込んだ妻の交替なら、あれこれ作り方を口出しするだろうが、現在は毎日が夫の役目なので、すべてお任せになる。
冷凍庫にご飯の残り飯があると思っていたが、小さなかけらが有るのみで、これでは一人分の量にも足らない。
昼弁当を買いに行くことになった。
10時半に入浴カーが来ている間に、いつも買い物に出かける習慣になっている。
この日は雨だったので、自転車で5、6分のフードワンに買いに行くというわけにはいかない、近くの徒歩10分ほどのグルメシティに向かった。
入浴カーが少し遅れて来たので、家を出たのは11時ごろになっていた。
この時分に、思いの外雨脚が強くなっていて、小さめのビニール傘を差して歩いて出かけたので、帰って来たときには足下はずぶ濡れ状態になっていた。
雨の日のみ、車がない不便さを感じる。
体調確認、オムツを外して広い浴槽で身を清められ、洗髪した頭を乾かして、声掛けをしてもらって、入浴タイムは終わる。
ベッドに横たわっている火照った体に水分補給させて、暫時休憩させて、いよいよ起す。
本日の昼食は、ひれかつ弁当に鮭弁当、それを二人で取り分けて、満腹する。
そこに小ビールが添えられて、言う事も無い、一日の安らぎとなる。
酒は百薬の長、とはよくも言ったものだ。
どんな薬よりも酒にかぎる。
妻に酒を嗜む習慣があれば、ワインでもブランディでも毎日飲ませて酔わせてやるのだが


都之隠士の世界