ひげ爺の今は〇〇となりにけり。

初期の老々介護日誌から、思い出の記、艶笑小咄、別サイトで歴史情話など掲載

鬨の声が階下から聞こえて来た

2021.03.02 気持がはしゃぎすぎたのか、深夜に声が上がり、最初はどこから聞こえる声なのかわからず、妻が呼んでいるのだとわかって、あわてて階下に降りてみると、
「足が痛い」と訴えてくる。
前回の病院診察で痛み止め薬は1週間分しか出ていなく、また、この4、5日、足の痛みを訴えていなかった。
今週金曜日は最後の通院になる予定で、以後は在宅クリニックに引き継ぐ手筈になっていた。
足首の下に枕を差し入れ、身体もかなりの傾きに起して、しばらく側に立ちあっていたが、時間は午前3時、このまま起きているのは辛いので、足の甲に湿布薬を貼って、それで朝まで待つように話してその場を離れた。
6時、降りてみると、そのままの姿勢で妻は寝ていた。
かなりのV字体勢のままで、寝ていたことになる。
ベッドの上下スイッチは手の届くところにあるのに、そこまで気が回らないのか、それすら普段しないので、物憂くもあるのだろう。
昨日は、長男の部屋作りで忙しく立ち動いた。
子供たちが居なくなって、自分の書斎部屋に使っていた洋室を、犬のジュエと同居であることからその部屋を長男の部屋に決め、そこには机と書棚が二つある。
それは長男には無用の品々なので、運び出さなければならない。
小物はとりあえず隣りの和室に移動して、空いた場所に今も寝室に並んでいる妻のベッドを使用させることにした。
これは長男の力があるから、移動できる。
組み立てをバラして運び出し、20年以上も動かしたことのないセパレートベッドがなくなった空間は意外な広さと埃の山だった。
そこに使い慣れた机と椅子を置き、さらに書棚の一つを運び入れる余裕があったので、この際身近に置くことにした。
いったんすべての本を書棚から出して空にし、新しい所に移動した書棚にまた詰めていく。
そうしているところに、長男がマンションを引き払った際の荷物、大きな函が9個も宅急便で届いた。
しばらくは落ち着かない。
疲れて、ぐっすり眠っているときの、いわば鬨の声が階下から聞こえて来たのである。
朝、クリニックに電話して、状況を説明して返事を待っている。


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