ひげ爺の今は〇〇となりにけり。

初期の老々介護日誌から、思い出の記、艶笑小咄、別サイトで歴史情話など掲載

大笑いした!

2021.03.30 大笑いした。
夕食の時に、妻がラッキョウを床に落とした。
梅干しやラッキョウは、食後の口直しに一粒食べる習慣になっている。
フォークで突き刺せば何ということもないのに、腹に乗せて口許に運ぼうとして、口に収まる瞬間にポロリと落とした。
膝の上に止まればいつものことだから、問題はなかったが、探してもそこにはない。
はるか先の床の上に転がっている。
長男は食事を終えて、その場に居なかった。
騒ぎに気づいて、ジュエが走り来たりて、護衛か攻撃かで迷っている。
拾って、そのまま妻のフォークを受け取って、突き刺して差し出した。
妻は笑っている。
そのとき叫んだ言葉だ。
「ジュエ、わたしは虐待されている~!」
そう言って、ぱくりと口の中に入れた。
それで、二人で大笑いした。
虐待とは、よくも言いえて、妙だ。
その言葉がすらすら出たことで、妻はまだまだ健在だと思った。
決して疎かにしたのではないことを表すために、
「ほら、わしだって平気だ」
とテーブルの上にわざわざ落として見せて、それを食べたものだ。


写真は江の島