マスカット・オブ・アレキサンドリア、
2021.09.05
岡山の友人から、ブドウが送られてきた。
マスカット・オブ・アレキサンドリア、である。
毎年、故郷の美味しい果物を頂いている。
瑞々しい、碧色の宝石のような、大粒のかがやきが、ワッと躍り出る。
思わず、ニカッと口許がゆるむ。
つくづく自分は幸せ者だと思う。
彼は、自分が30歳で上京すると聞き、こちらの文学同人を紹介してくれた、恩人、
帰郷した折に、ときどき会うが、毎回毎度、故旧を温めると云うわけでもない。
自分は薄情な性格だと思う。
礼状を書き、妻の死も知らせた。
この歳で、諦めずに、小説を書いていることも知らせた。
自信がある作品になりつつあることも知らせた。
これで背水の陣に立った。
もう、逃げたり、弱音は吐けない。
小説を書くという事は、それだけ覚悟が要る。
大抵の者が、報われることのない、徒労に終わる。
シーシュポスの神話。
それでも、有言実行、あるのみ。
大谷さん、ホームラン、43号打ったなあ、
自分も、ガンバラナクッチャ!